こちらではテニス肘を緩和するリハビリ治療やリハビリ活用としても有効な治療方法をご紹介します。

テニス肘は知ってるよ!というあなたは次の【目次】5.テニス肘の痛みを緩和する治療方法やリハビリ方法~6. テニス肘に有効な電気治療器とは?を読むことをおすすめします。

■目次

テニス肘とは?

テニス肘
「テニス肘」とはその名の通り、テニスによって生じた肘の痛みの総称名です。正式には上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)といいます。

40代以降のテニス愛好家などに発症しやすいことから、一般的にテニス肘と名付けられています。しかし、テニスのみならずバトミントンや卓球、ゴルフなどといった肘部を主に動かすスポーツでも発症します。そして最近ではパソコンの長時間使用によるデスクワークやスマホの長時間操作によっても、肘の炎症を発症する場合も増えてきています。

テニス肘の症状

テニス肘

症状としては、肘の外側に痛みが生じます。

また、次のような症状の場合はテニス肘が疑われます。

  • 重いものを持ち上げたり、ものをつかんだ時に痛みを感じる
  • 雑巾やタオルを絞った時に肘の外側から前腕にかけて痛みがでる
  • 肘を中心に動かしたときにや伸ばそうとする時に痛む
  • ドアノブを回そうとすると痛む

上記の症状がありながら、特に安静にしているときは痛みを感じない・・という場合は典型的なテニス肘の症状です。

テニス肘になる原因

テニス肘

出典:http://www.akishinkyu.com/smart/blog/2014/07/entry_1072/

テニス肘の正式名称が上腕骨外側上顆炎でした。上の図のように外側上顆の部位による炎症が原因です。
テニス肘

ちなみに図を参考にすれば、赤枠の上腕骨の部位の付け根にあたる青枠の外側上顆の部位が炎症することから合わせて上腕骨外側上顆炎と呼ばれるのです。

また、黄色枠の内側上顆でも炎症をおこして、痛みが出る場合もあります。その場合は上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)といいます。

そもそもテニスには主にフォアハンドバックハンドの二つの種類の動作があります。

●フォアハンド
テニス肘
フォアハンドは肘の内側を痛めることからフォアハンドテニス肘(上腕骨内側上顆炎)といわれます。こちらは繰り返しのストロークで肘関節の内側に強い負担がかかります。または同じストロークからゴルフ肘と呼ばれることもあります。
●バックハンド
テニス肘
一方バックハンドでは肘の外側を痛めることからバックハンドテニス肘(上腕骨外側上顆炎)といわれます。こちらも同じく繰り返しのストロークで肘関節の外側に強い負担がかかります。

炎症の起こる割合は圧倒的にバックハンドが多いためテニス肘と言えば上腕骨外側上顆炎と言われる所以です。

図からもわかるように、肘から指先までにはひねったり、曲げたりするためのさまざまな筋肉が付着しています。繰り返し手や肘を動かすことによって筋肉の疲労が蓄積します。そして肘を休めることなく使いすぎると次第に筋肉が硬くなり、腱が断裂したり、炎症を起こしたりします。それが痛みを伴う原因なのです。

テニス肘の検査と診断

テニス肘の一般的な検査方法は次の3通りです。

  1. 手関節伸展「Thomsen(トムセン)」テスト
  2. テニス肘
    出典:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lateral_epicondylitis.html

    握りこぶしをしたまま肘を伸ばし、手首(手関節)を反らし検査する人の力に抵抗して、手首を伸ばしたときに、肘の外側から前腕にかけて痛みが生じるかどうかを確認する検査。それぞれの検査で肘に痛みを感じれば、テニス肘と診断されます。

  3. 中指伸展テスト
  4. テニス肘
    出典:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lateral_epicondylitis.html

    肘を伸ばし、検査する人が中指を背側から力をいれ押さえます。その時に、中指を伸ばすように力を入れ、肘に痛みがあるかどうかを確認する検査。

  5. Chair(チェアー)テスト
  6. テニス肘
    出典:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lateral_epicondylitis.html

    上から椅子などのような重たい物を持ち上げ、肘に痛みがあるかどうかを確認する検査。

テニス肘の痛みを緩和する治療方法やリハビリ方法

テニス肘
発症時期、痛みの程度にもよりますが、初期段階で強い痛みを感じる場合は肘や手首をなるべく動かさず、安静にする事がベストです。固定できるバンドなどのサポーターやテーピングを使用して、肘に負担がかからないようにしましょう。

特に、痛みがひどいときはアイシング(冷やす)で患部の強い炎症を抑えることができます。また、湿布を貼ったり消炎鎮痛薬の服用、物理療法での電気治療法も有効です。後ほどストレッチと電気治療の組み合わせた治療法をご紹介します。

さらに注射という治療法で、炎症を抑えるステロイド注射もあります。確かにステロイドは炎症を抑えるには効果も大きく、短期的な治療としては効果がありますが、直接薬を体に注入することもあり、副作用が考えられる点を考慮しなくてはいけません。

リハビリ方法

痛みが和らいだ時期に、肘周りの硬くなった筋肉を柔軟にさせるため軽いストレッチから入りましょう。


痛みのある肘をまっすぐに伸ばした状態から、次に手首を手の甲の方へもう片方の手でゆっくり押してストレッチをします。その際に30~60秒間静止します。その動作を3,4回繰り返します。

また、逆に手首を手のひらの方へもう片方の手でゆっくり押してストレッチをします。同じようにその際、30~60秒間静止します。その動作を3,4回繰り返します。手の甲から肘にかけて伸びているのが実感できれば良いです。

テニス肘を改善するには、肘周りの柔軟性や手首から肘にかけての筋力を改善することが必要となりますが、リハビリの前後に血行を促進するためにマッサージをしたり電気治療器を活用するのが有効な方法となります。

テニス肘に有効なAAP治療器の活用方法をご紹介!

実際にAAPの微弱電流治療器を活用して治療している動画をご紹介します。

動画内ではフォアハンドテニス肘(上腕骨内側上顆炎)の治療方法となります。

定電流治療器AAPは音の変化で患部を察知をします。簡単に言えば、音の強弱で患部の状態がわかる仕組みとなっており、音が強い=大きい場合は電気の通りにくい損傷細胞がバリア(抵抗)となって、大きな音となって反応しています。次第にすーっと抜けるような音の状態は患部を通電したという状態の音で、細胞の活性化を促進しています。

定電流治療器AAPは人に本来流れている290μA程の微弱電流を使用し、患部に一定時間通電することにより、元々人に備わっている自己回復能力を手助けします。よって損傷部位が改善し、痛みの緩和促進をします。

テニス肘の予防法


テニス肘にならないためには筋力の強化が欠かせません。筋力が低下している時にテニス肘が発生しやすくなるからです。肘につながる筋肉、手首や上腕筋そして肩の筋力トレーニングを行いましょう。

手のひらを下の方に向けて肘から手首までを机や台に置きます。次に1kgまでの比較的軽いダンベルを持ち、手の甲を上に持ち上げる感じで手首を巻き上げるようにします。その動作を15回程度ゆっくり繰り返します。

次に反対の動作をします。手のひらを上にしてダンベルを乗せ、手首を上に巻き上げるようにしてダンベルを手首のみで持ち上げます。同じように15回程度ゆっくり繰り返します。

1kg以上の重いダンベルで行うのはNGです。肘に負担がかかり、結果として逆効果です。また、軽い全身ストレッチと肘周りの筋肉をほぐしたりして日頃から筋肉を柔らかくしておくことが大切です。